〜県道84号線 渡久地〜

県道84号線はいよいよ終点。町の中心、渡久地へと入る。

【渡久地/toguchi】

渡久地は本部半島の付け根に位置している港町で

シーズンともなるとカツオが水揚げされる。

 

【沖縄のカツオは梅雨明けからシーズンとなる。基本的に一本釣り。

 しかし有名な本部のカツオ漁も後継者が育たず危機に瀕している】

渡久地のカツオにはひとつの伝説がある。

ただ伝説といっても至極私的な伝説で、

たんに伝説化した事象に対する記憶が曖昧であるということと、

いまだに実証していないということである。

さて伝説のはじまりは、いまから10年くらい前のある記事に端を発している。

南西航空の機内誌コーラルウエイの記事だったと記憶しているのだが、

もちろん定かではない。その記事の概要はこうである。

【南西航空、現JTA/日本トランスオーシャン航空】

 

カツオの季節、本部町渡久地の鮮魚店ではカツオを食べることができる。

買うのではなく。その場で食ることができるのだ。

ある鮮魚店には4人掛けのテーブルが置いてあって、

カツオが食べたくて来たお客は、そのテーブルに腰掛ける。

鮮魚店店主とお客の目が合う。手続きはこれだけ。

しばらくして皿に山盛りのカツオの刺身と

これまた山盛りのご飯が運ばれてくる。しかも500円。

写真のカツオの刺身は、魅力的なほどのボリュームと

あきれるほど飾り気のない素朴さであったのだ。

そして記事では、こう結んであった。

店主/これしかないから、誰もなにも聞かない。

    黙って座っててもこれがでてくるさぁ・・・

    でもカツオがなくなったら、それで終わりだけどね。

 

これが本部渡久地の鮮魚店カツオ飯伝説の全容である。

心を動かされないわけがない。食欲と好奇心をわしづかみである。